空き缶、空き瓶は洗って出すのがマナー

No.259 空き缶、空き瓶は洗って出すのがマナー

 資源ゴミに出す空き缶、空き瓶などは軽く洗って出す、我が家ではこれを口うるさく言っている。

 妻がある会合で、空き缶、空き瓶を洗って出すか、洗わないで出すかで議論した結果、洗わないことにしたという。水道水を節約すべし、というのがその理由とか。環境負荷を減らす視点だけからは、当然洗わないことになる。

 それでも、筆者が洗うことを求めるのは、リサイクル現場での作業者の負荷軽減が必要だからのことである。ビン・缶など資源ゴミのリサイクル現場の臭気は全くひどいものである。現場をご存じない方には想像もおつきにならないことで、議論からこの視点が抜けるのは無理もない。

 回収されたビンや缶はリサイクルセンターに運び込まれるが、その先は手作業が続く。ビン・缶が袋に入れられて出されるなら、まず袋を破る作業がある。どうしてもトラブルの少ない機械が開発できないので、ほとんどが手作業。次はそれをコンベアに乗せて、選別作業。缶の場合は、缶として出されたものの中に、不要になった鍋、ペンキの缶やエアゾール缶があったり、時には機械部品が入っていたり、時にはステンレス包丁が入っていることもある。ガラスビンやペットボトル、木くず、そういうものもよく入っている。これらは手で分別せざるを得ない。分別後にプレスに回される。ビンの場合も同様だ。異物を除去されたビンはさらに色ごとに分けられ、決められた場所にストックされる。

 そういう工程では耐え難い異臭に包まれる。気温が高くなれば、ビールや飲料の残液、缶に残ったその他食品の腐敗も進み、気化も激しくなる。わけの分からない腐敗臭が鼻をつき、体にまつわりつく。現場で一日働いていたら、その臭いは体に染みついて、風呂に入っても抜けない、と作業者はこぼす。その現場にある程度の期間いると、嗅覚が狂ってくるという。

 全自動をうたい文句にした選別機械もないではないが、非常に高価な上に分別の性能が低いので、できた‘再資源物’の品位が落ちて、売却価格が安くなってしまう。人の手と目に勝る機械はないのが実情だ。

 この臭気、作業者の健康にどんな影響があるのか分からない。悪臭防止法があるがこの法は、発生の原因となる特定の化学物質から生じる臭気に対する規制なので、こういう腐敗物が発する混合ガスのようなものに対しては規制が及ばない。

 廃棄物処理などの職場環境はなべて劣悪だが、現場の声が上がってこない。作業者が長続きしないのが一因で、上がらない仕組みになっていると言えば言えるのだが、これ自体問題である。だが、その問題はここでの話からそれる。

 市町村がゴミ問題に本気で取り組むなら、市民をこういう現場に積極的に案内して排出時の教育を徹底すればいいと思うが、迂闊にそれをやると、現場を‘設備的に’改善しろと、行政の方に攻撃の槍が向く恐れもあり、腰が引けてしまうようだ。

 都内の処理場の中には、市街地に建設をしたため、やむなく臭気対策をしたところもあるが、その建設費、ランニングコストともに大変な金額になっていた。それは税金だ。その税を負担することと各家庭が軽く洗って出すのと、どちらが合理的か。

とにかく、リサイクルの現場で働く人のことを考えて、ビン、缶、ペットボトルなどは一ゆすぎして出して頂きたいと思う。
 

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この記事へのコメント

あるみかん
2021年02月22日 14:00
ごめんなさい、マンションの前に毎日1缶ずつ捨てる人がいて
それを洗うために自分の部屋にいくのが面倒でそのまま袋に入れて捨ててます。

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